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2016年度 投資実験結果の暫定報告 その1

  • 決算書を読み込んで投資先を選別、長期投資に徹したらどうなるか?市場全体を長期的に上回る投資成果が得られるのではないか?そんな仮説の検証のために始めた投資実験、早いもので丸15年が経過した。実際にやってみないとわからないことが目白押しの15年であった。
  • 相変わらず、個人資産の大半を突っ込み体を張っての実験である。
  • これまでの実績をグラフにまとめるとこうである(基準価額は次のように推移した)。

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  • 当年度の具体的な数値は下記の通り。基準価額は過去最高値をマークした。
  • ベンチマークとしているのはTOPIX日経平均である。TOPIX連動型および日経平均連動型の投資信託に投資した場合と比較している。
  • 2016年度の運用成績は +12.86%。日経平均の+1.94%、TOPIXの△0.05%をいずれも10ポイント以上、上回る結果となった。

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*2015年度は実験レポートを発行しなかったため、参考情報として前年度の数値を併記。

  • さて、実験を始めた2001年末に100万円を実験ファンドに投資したと仮定すると、2016年末にはこうなるのだ。
  • 実験ファンドは270万円、日経平均は221万円、TOPIXは179万円である。

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  • 実験ファンドと日経平均連動型、TOPIX連動型投資信託がそれぞれ上げた成果を、複利利回り(年率)で表現してみると、次のようになる。
  • 名目値は単純に計算したもの。実質値はインフレ率を調整したものである。なお、インフレ率には消費者物価指数(総合)を用いた。USドル換算値は、インフレ調整後の実質値をヒストリカル・レートでドル換算して求めた値である。

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  • 名目値で測った複利利回り(年率)は実験ファンドが +6.87%、日経平均が+5.43%、TOPIXが+3.98%となった。
  • 消費者物価指数は15年前に比べて2.2%上昇している。複利で考えれば年率0.14%のペースでのインフレ進行である。
  • ほんの数%の利回りの差が結果に大きな差をつくるのだ。ちょっとこわいくらいである。複利がもたらす結果は人の直感を上回る。
  • 2016年度はTOPIXにも日経平均にも、二ケタの差をつけて終えることができた。そこそこ良い結果が出せたと思う。
  • 重点投資先の市場価格の上昇が大きかった。