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ビットコインはバブルか

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【結論からいえば】

  • ビットコインをはじめとした仮想通貨への「投資」はあり得ない。ビットコイン投機あるいはビットコインギャンブルと呼ぶのが正しい。
  • ビットコインはバブルのなかにある。遠からず弾ける。どうせ弾けるのなら今日にでも弾けてもらった方が被害は少ない分、マシである。

【検討】

  • ビットコイン(及び類似する仮想通貨)そのものは価値を生まない。現状のビットコインで信頼できる機能は価値移転機能のみ。価値保全機能は信頼に足りない。
  • ただ、いずれは価値保全機能も果たしうる存在になるだろう。むしろ、インフレが事前に抑制されている分、既存通貨以上の価値保全機能を発揮していくことになるかもしれない。値動きはゴールドに近いものとなっていく可能性もある。
  • ビットコインの価値は現状、正確には測定できない。将来性はたしかにある。投機対象としてはたしかに面白いものといえる。
  • ビットコインの価値を見直す動きはある。既存の通貨に等しいかそれ以上の機能を果たしうる通貨と認識されたということであれば、価値の上昇も分からないでもない。
  • ただ、ビットコインその他の仮想通貨に群がる人々の様相は、過去くり返し生じてきたバブルに付随した事象そのものである。
  • バブルは遠からず弾ける。しかしブロックチェーンは生き続け、中央銀行の力は削がれてゆく。ブロックチェーンはアンチ中央銀行の思想のもとに設計された画期的なテクノロジーである。
  • 仮想通貨を間接的に保有しているからと株価が高騰している会社がある。仮想通貨へ投資するというファンドも急増している。仮想通貨バブルが破裂すれば実体経済への波及は避けられない。
  • とはいえ、ビットコインへ多額を投じている銀行も企業体も現時点では多くないようなので、ビットコインバブル(仮想通貨バブル)破裂によるネガティブな波及効果は限定的なものとなるだろう。どうせ弾けるのなら、こういう状態のときに弾けてもらった方がましである。

投資に勝つ人・負けて退場する人の決定的な違いについて

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  • 株価指数連動型投資信託に投資するとしたらどの指数(インデックス)を選ぶべきだったのか?2001年末からの16年間を考えると、日経平均複利ベースで年率+6.2%, TOPIXは年率+4.9%のリターンをもたらした。東証一部上場約三千社よりも日経平均225社の方が優れていた。
  • この16年で元本はどれくらい殖えたのかといえば、日経平均に賭けた場合は2.6倍、TOPIXに賭けた場合は2.1倍となった(ただしこれらの数値は売買コストの影響を除外した場合のものである)。
  • 決算書を読み込んで投資先を選別し続けた実験ファンドの場合、この16年間の運用成績は複利ベースで年率+7.7%となった。元本は3.3倍に殖えた(尚、こちらは売買コスト・税金費用を反映して後の数値である)。
  • 決算書を読み込む行為はお金を大いに殖やす行為といって良さそうである。
  • 市場に居続けるのであれば、損する方が難しいといえる。
  • 投資を行った人の大多数は損失を蒙って退場しているという事実があるわけだが、その決定的な要因は「待てなかった」という一事にある。

ビットコイン考:理解できていないものはすべて危険

  • 誰もが儲けられるといい、騒がれているものがある。たとえばビットコインである。
  • 儲かるかどうかは人次第である。ビットコインの本質について理解できているのならば儲けられる可能性は高い。というか損する可能性を抑えられる。本質をつかんでいる人であれば、高いのか安いのか、これからどうなるかの判断がある程度可能だからだ。ただし不確実性はゼロにはならないので、絶対ということはあり得ない。
  • 理解しているとはいえないが、皆が儲かるからといい、自分と同様に無知な友人も実際儲けているからといい、だからビットコインを買った、という人は損失を蒙る可能性がとても高い。買うべきときについても売るべきときについても判断が付かないからだ。
  • 絶対に儲かる、という人は単に無知か単に嘘つきなだけだからまともに相手をしてはならない。無知な人や嘘つきな人と付き合っていては儲けることなどできない。

インデックス ファンドへの投資は極力避けるべきこと

結論:インデックス ファンドへの投資は極力避けるべきこと(条件付きで)

理由は次の通り。

  • インデックス ファンドの投資先は玉石混淆のため、高いリターンは期待できない。
  • 十六年間投資し続けてきたTOPIX連動型ファンドの運用成果は+101.4%。二倍超となったが、複利利回りで考えると年率+4.5%であった(TOPIX構成企業のROE平均に近い)。銀行預金よりははるかに良いのだが、株式に投資したにしてはリターンが低い。これに対して、個別に投資先を選別した個人ファンドの運用成果は+229.2%、三倍超となった。複利で考えれば年率+7.7%である。
  • 投資先の分散効果が高いのはインデックス投資のメリットであると同時にデメリットでもある。株価指数を構成するすべての会社を詳細に理解することは不可能なので実質的に評価不能なのだ。高い分散効果と勢いに乗る他ない。ただ、過去の実績を見るに、インデックス ファンドへの投資は悪いものではなかった。
  • 投資先の評価はできない、する気もない、という投資家はインデックス ファンドへの投資がベストとなる可能性がとても高い。ただしそれはセカンド ベストであって、個別に会社を評価し、集中投資が可能な投資家にとっては、インデックス ファンドへの投資は大きな機会損失を招く結果となる可能性も高い。

伯楽の話 ~ 伯楽の故事に学ぶ投資の着眼点 ~

韓非子に伯楽の記事がある。春秋戦国時代の古代中国・秦の穆公に仕えた人物である。馬の目利き、育成にきわめて優れた人物であったと伝えられる。伯楽とは通称であり、姓は孫、名は陽といった。現代でも優れた人材を見出し育て上手な人物を名伯楽と呼んだりする。

・当時、伯楽に教えを請いに来る者も大勢いたようだ。伯楽は、はるばるやってきた者を邪険に追い返すようなまねはせず、何らかの教えを授けた。人付き合いの上手でもあったようだ。しかし扱いには差をつけた。

・伯楽に気に入られなかった者には名馬の見分け方が教えられた。一方、伯楽に気に入られた者には駄馬の見分け方が授けられた。気に入られたら駄馬なのだ。なぜなのか?

・名馬はめったにいないが、駄馬はいくらでもいる。実生活で馬を扱い商う上で、役立つ知識とは名馬の見分け方ではなく、駄馬のそれであったためだという。

・これは投資においても参考になる考え方ではなかろうか。ふつう、投資したいと考えるのは優れた良い会社であろう。馬にたとえれば名馬である。
私自身、名馬をずっと探しているわけだが、めったに出会えるものではない。幸運にも出会えたところで、たいてい高すぎる。高すぎる買い物が良い投資となることはほとんどない。

・理想的な会社ならすぐイメージできる。どんどん売上を伸ばして高い利益率を保ち、借金なく財務体質も優れ、聖人君子のような経営者が率いていて、それでいて安く買える会社が良い。さあそういう会社を持ってこいといわれても、いわれた方は困ってしまうだけだろう。そんな会社はまずない。名馬はめったにいないのだから。

・一方、駄馬ならどこにでもいる。いってみれば駄馬だらけである。ふと興味をそそられた会社があって調べてみても、四季報の該当ページを眺めただけで、それ以上突っ込んで調べたいと思える会社はほとんどない。さらに有報を手に入れて読み込んでみようと思わせる会社は、一〇社に一社あれば良い方である。

・しかしここが大事なところなのだ。見極めるべきは、投資すべき会社以前に投資すべきでない会社の方である。

・世間は駄馬だらけなのだ。ここでは買うべきでない馬を見分ける目利き力がものをいう。誰が見てもうまくいきそうな会社を見出そうとするのでなく、失敗する可能性の高い会社を見分け、それを避ける。
避けて、避けて、駄馬の群れをかき分けて探し続けるうちに、きらりと光る会社に出会う。世間ではどうやら駄馬とみなされているが、名馬となる可能性が感じられる馬に出会う。これが投資家にとっての運命の瞬間である。

・今回取り上げた伯楽の話は、「韓非子」に収録された故事である。伯楽の背中が語る教えは私たち投資家にとっても示唆に富んだものとなるはずだ。


韓非子(中国の思想I) http://amzn.to/2gT8YSj

 

 

甥っ子への公開書簡

(老後の経済問題を消す方法)

  • お金のことは早めに考えておいた方が良い。時間さえかければ大抵の問題は解決できるものだから。
  • だから投資のことは早めに考えておいた方が良い。そして投資を始めるのは早ければ早いほど良い。
  • お年玉の一〇分の一、お小遣いの一〇分の一を投資へまわすことを、おじさんは強くすすめます。
  • 投資先は自分の頭で考えて決めなさい。さきのことは誰にもわからないし、誰ひとり君の人生を背負い続けてはくれないのだ。
  • 何に投資すればよいのか分からないときは、株価指数連動タイプのETFにしておくのが良いでしょう。
  • 掛け算を習ったら、その日のうちに複利の計算を覚えること。数学者になるのでない限り、実生活で一番役に立つのがこれだから。
  • その日の夜に、五〇年複利計算シートをつくってみること。出てくる数字(金額)に驚くはずだ。エクセルは便利だよ。
  • ちなみに過去百年間の株式市場全体の複利利回りは年率8%程度と覚えておけば良い。これはインフレ調整後の値である。
  • ここまでやったら君の老後の経済問題はあらかた消滅したはずだ。よかったね。

 

四半期決算の存在意義について

  • 四半期決算の存在意義とは何だろう。
  • 日本の四半期決算の歴史は短い。法制化という意味では2008年4月1日以降開始事業年度から上場会社には四半期報告書の提出が義務付けられた。それまでは本決算と中間決算の年二回で済んだ。
  • 四半期決算は欧米のスタイルを直輸入したものでもある。
  • 投資家保護に資する、という大義名分のもとの導入でもあったが、そもそも投資家たちは四半期決算を望んでいるのか。
  • 長期投資を基本とするのであれば、年次決算くらいは興味深く眺めるだろうけれど、四半期決算をいちいち気にはすまい。四半期ごとにわあわあ騒ぐようでは長期間投資し続けることなどできたものではない。業績や財政状態の開示は年一回で十分である。
  • しかし現実には、3か月ごとの決算でわあわあ騒ぐ人々も大勢いる。短期売買を基本姿勢とする市場参加者たちだ(メディア関係者もそうだ)。
  • 彼らを悪くいうつもりはない。株式の短期売買はリスクが高すぎるのでお勧めできたものではないのだが、短期売買を繰り返す人々がいるからこそ市場の流動性は高まる。いつでも好きな時に株式を売ったり買ったりできるのは、市場の流動性を高めてくれる人々がいてくれるからだ。
  • そして彼らは長期投資家と同じく、証券市場に資金を供給してくれる大切な存在でもある。
  • 射幸心をあおり、短期売買を好む人々をも市場取引に参加させるシステム、いいかえれば、ギャンブル好きな人々の嗜好を満足させつつ(結果を満足させるとは限らないが)、彼らのお金をも吸収して事業投資に振り向けさせるのも株式市場の一面である。
  • 四半期という短期間で企業情報を開示させることで、短期売買を旨とする人々を刺激する。彼らは短期的な思惑に基づいてでも売買を行う。買って売る、売って買う。ならして考えれば、キャッシュは市場の中を漂い続ける。売買が増えれば結果的に市場にとどまる資金量は増加する。市場を介して資金を調達したい人々にとってはありがたい限りである。
  • 投資家保護という建前は便利だが、実際のところはちがうというのもよくある話なのだ。四半期決算は投資家のためのものとは限らない。
  • そういう意味では、四半期決算なぞその程度のものなのだという認識を持つのは悪いことではない。